2022.03.14
学校法人敬心学園の専門学校の一つである日本リハビリテーション専門学校は、1997年(平成9年)に開設された理学療法士・作業療法士を育成する専門学校です。
日本リハビリテーション専門学校のホームページを開くと3つのスローガンが掲げられています。「日リハといえば臨床実習」「即戦力を生む教育プログラム」「万全の国家試験対策」です。
今回は、理学療法士・作業療法士として働くために必須な国家試験合格に向けた日本リハビリテーション専門学校の取り組みについて、副校長の工藤征四郎先生にお話をお聞きしました。
日本リハビリテーション専門学校は、理学療法学科昼間部、作業療法学科夜間部でスタートしました。
その後、理学療法学科に夜間部を、作業療法学科に昼間部を増設し、現在は理学療法学科(昼間部・夜間部共に入学定員40名)と作業療法学科(定員:昼間部・夜間部共に入学定員35名)で構成しています。
いずれも4年制で、卒業時には高度専門士の称号を得ることができるため、大学院への進学も可能です。
本学の大きな特徴は、「即戦力の育成」、「臨床重視」を掲げた教育を行っていることです。
3年制の専門学校でも国家試験の受験資格を得ることはできますが、開学時から4年制としています。
というのも、3年制の学校では国家試験受験資格となる指定規則に定められた科目でほぼ終わってしまい、国家試験対策中心に授業が進めざるを得ません。
本学は、指定規則の学びだけでは即戦力の育成には不十分である、という考えから4年制とし、演習の授業を多くするなど、即勢力の人材育成に力を入れています。
また、卒業までしっかり面倒を見ることも本学のもう一つの大きな特徴です。中退することなく学校を卒業させ、国家試験に受かるための生活指導を行い、勉強に取り組む姿勢、学習習慣を身に着けさせるために努力しています。
日本リハビリテーション専門学校は、初めて卒業生が出た2001年(2000年度)から20年間が経ちました。これまでの国家試験合格率の平均は、理学療法学科・作業療法学科の昼・夜ともに90%を超えています。これは、全国平均を3~10%上回る数字です。
毎年高い合格率を続けるには、綿密な計画に基づいた指導が不可欠です。それについてこれから詳しくお話ししましょう。
日本リハビリテーション専門学校では、2016年度より、国家試験対策委員会を創設し、国家試験対策の強化を始めました。さらに、関連するプロジェクトチームを立ち上げ、詳細な年間指導計画を策定、教員一丸となり、指導を行っています。
最終学年となる4年生になると、年間スケジュールに沿い、試験対策が本格的にスタートします。
試験対策の具体的な内容は、本学のホームページに特設ページを設けて紹介しています。
https://www.nitiriha.com/getover/
4年生になると、学びの総ざらいとして総合実習があります。2か月間の実習を2回。理学療法学科・作業療法学科どちらの学科も共通です。実習が終わると、いよいよ国家試験対策も本番です。本格的に試験対策が始まります。
国家試験対策のオリエンテーションを行い、試験までの勉強の進め方を日々にわたり設定したスケジュールを学生全員に配ります。このスケジュールに沿って、進めていくわけです。
本学の国家試験対策授業は、4人程度のグループ学習、ペア学習、模擬試験、特別授業・補講、の4つで構成しています。
平日はグループ学習が中心、週末は自己学習が中心です。グループ学習は、学生同士教えあう学習方法です。グループ学習、ペア学習では、学生同士が教えることで理解が深まることから採用している学習方法です。またわからないことがある学生は、質問しやすいグループ内や自分のペアの学生に質問することで、わからないことをなくしていきます。
土日は主に自己学習ですが、学生には学校に来て、仲間達と共に勉強することを勧めています。
実力判定模試(校内模試6回・業者模試4回)(→ホームページでは、構内模試15回、全国模試4~5回、合わせて約20回となっている)で自分の弱いところを確認し、苦手な部分を克服するための指導を行っています。
特に国家試験の内容に絞った特別授業や補講を行います。実は国家試験合格には、1年次2年次の勉強が非常に大切です。1年生の時に理学療法士・作業療法士の基本となる解剖学・生理学・運動学を勉強しますが、そこで学ぶ専門基礎の内容をしっかり理解していないと、2年生の後半から学ぶ専門科目を十分理解することができません。3年生になって、専門基礎科目が理解できていない学生には、その段階で復習をさせています。
また、GPAがある一定数値以下の学生に対しては、個別指導を行っています。
対象となった学生には、レポートを書かせ振り返りを行い、学生に応じた個別指導をしていきます。
本学には昼間部と夜間部がありますが、昼間部と夜間部では、学生のタイプも違うので、それぞれに合わせた指導もしています。
また勉強だけでなく、リフレッシュする時間もきちんと設定し、バランスを考えたスケジュールを組んでいます。試験に向けて生活リズムを整えることも重要で、こういった生活面の指導も行っています。
このほか、試験に向けての生活管理やメンタルケアなど、合格に向けて万全な指導体制をとっています。
実は、以前はクラス担任中心で試験対策の指導を行っていました。しかし、その場合先生の力量に左右される場合もあり、平準化する必要があると判断しました。国家試験は学校全体で取り組むという方針の下、委員会を立ち上げ、現在のプロジェクトチーム形式に変更しました。
このような綿密なスケジュールに基づいた徹底的な指導によって、2020年度は作業療法学科昼間部が100%、その前年は理学療法学科昼間部と作業慮法学科や幹部が100%となるなど、高い合格率を誇っています。
理学療法士・作業療法士を目指す方々には、このような即戦力となる人材を養成し、高い国家試験合格率を誇る日本リハビリテーション専門学校でぜひ学んでほしいと思っています。
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